星を追尾する必要があると聞きました

 太陽は東から昇って西へ沈みます。同じように月や惑星や星も東から昇って西へ沈みます。正確には地球自転軸の延長方向(天の北極、天の南極といいます)を中心に、円を描くように回っています。「星は北極星を中心に円を描く」という話を聞いたことがありませんか? これはもちろん、地球の自転によるものです。

 話を簡単にするため、星が天を1周するのに24時間かかるとしましょう。1日で360度回転するわけですから、1時間あたりになおすと15度です。1分あたりになおせば0.25度。なんだ、たったそれだけじゃん!

 でも天体望遠鏡で100倍に拡大したとしましょう。100倍での視野の広さは0.5度くらいですから、たったの2分で視野の端から端まで移動してしまうことになります。たった2分で見えなくなるということですよ。地球の自転って速いんだなあと実感させられてしまいますが、これを正確に追尾できないと天体観測はできません。星を追尾するって大事なんです。

 天体望遠鏡で星を正確に追尾するためには微動装置がぜひとも必要になります。そして、できれば赤道儀式の架台を選びたいところです。しかし、それなりに値段が高くなりますし、赤道儀式にすると重たくなるので、用途に合わせて検討が必要です。

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