しぶんぎ座流星群が条件悪い 2016年1月4日の夜明け前と1月4日から5日にかけての深夜

  2016年しぶんぎ座流星群の見ごろは、1月4日の夜半過ぎから夜明けまで、および1月4日から5日にかけての深夜です。4日の場合は夜明けが近づくほど流星の数が増えるでしょう。4日から5日の場合はピークを過ぎていることから、時間がたつほど減少傾向になると思われます。下の星図は2016年しぶんぎ座流星群の出現をイメージしたものです。といっても一度にこれほど多くの流星が見られるわけではありません。
 
 しぶんぎ座流星群はピークが鋭い流星群だけに、特に極大時刻が重要です。2016年の極大時刻は1月4日17時ごろと予想されています。日本では空が明るくて、流星を観測することができません。しかも、輻射点が高くなる5時ごろから半日ずれていて最悪です。ですから、極大時刻の条件は良くありません。
 
 2016年は月の条件もあまり良くありません。下の星図にある1月4日4時の月齢は23.4です。半月より細いとはいえ、意外と月明かりの影響を受けそうです。また、1月4日の東京における月の出は1時5分ですから、輻射点の位置が高くなるのに合わせて月の高度も高くなる悪いパターンです。かといって月が出る前の時間帯は輻射点の位置が低いため、流星数は期待できません。5日の場合は月の出がワンテンポ遅れて1時59分です。月も少し細りますから、月の条件としては4日から5日にかけての深夜の方が良さそうです。
 
 このように、2016年のしぶんぎ座流星群の条件は悪いといえます。例年よりも出現数が少なくなるのは避けられず、1時間当たりに最大で20個見られたら上出来でしょう。空が明るい場所からだと、観測できる流星の数はさらに減ってしまいます。しぶんぎ座流星群が3大流星群の一つであるとはいえ、過度な期待は禁物です。

2016年1月4日4時ごろ、しぶんぎ座流星群をイメージした星図

2016年の流星出現イメージ図

1月5日深夜の場合

1月5日深夜の場合