方向によるペルセウス座流星群の見え方の違い

 ここではペルセウス座流星群の極大日における2時ごろの見え方の違いを方向別に紹介します。

 流星群に属する流星の特徴は、その経路が輻射点(放射点)の方向から飛び出してくるように見えることです。また、輻射点に近づくほど流星の経路は短くなり、輻射点から遠ざかるほど経路は長くなります。このことを頭に入れておきましょう。

東の空

 下の絵は東の空でのペルセウス座流星群の見え方を示した星図です。東の空にはおうし座やぎょしゃ座といった冬の星座が早くも登場していますが、輻射点(放射点)のあるペルセウス座はその左上にあります。輻射点の高度は50度ほどありますから、流星の出現数もグッと増えてきます。東の空での流星は、概ね左上から右下に向かって流れます。写真を撮影される方はすばる付近を横切る流星を狙ってみるのもよいでしょう。

東の空での見え方

南の空

 下の絵は南の空に見えるペルセウス座流星群の出現イメージです。南の空には西からやぎ座、みずがめ座、うお座、くじら座といった秋の星座がズラリと並んでいます。星座という意味では暗い星が多くてあまり見栄えがしませんが、それだけに明るい流星が流れると見栄えがします。流星は概ね左上から右下方向へ流れるように見えますが、南西の空あたりでは、流星は真上から真下へ落ちてくるように見えます。輻射点(放射点)のあるペルセウス座から少し離れているので、経路は比較的長くなります。

南の空での見え方

西の空

 下の星図は西の空の場合です。西の空には、はくちょう座、わし座、こと座といった夏の星座が見えています。流星は概ね右上方向から左下方向へと流れてくるように見えます。写真で撮られる方は、天の川に沿って流れる流星を捉えるのも興味深いと思います。輻射点(放射点)のあるペルセウス座から離れているだけに流星の経路は長くなり、流星の動きが速くなります。

西の空での見え方

北の空

 下の星図は北の空に現れるペルセウス座流星群の流星の見え方です。空の中ほどからやや下あたりには北極星が見えており、その上方にはW字型で有名なカシオペア座が見えます。ペルセウス座流星群の輻射点(放射点)があるペルセウス座はその右隣に見えており、流星はカシオペア座とペルセウス座の中間付近、ややペルセウス座寄りから飛び出してくるように見えます。北の空の場合は輻射点が右上に見えますから、流星は右上から左下方向へと流れます。 

北の空での見え方

頭の真上

 下の星図は南を向きながらそのまま天頂方向(頭の真上)を見上げた場合に見えるペルセウス座流星群のようすです。天頂方向には秋の代表星座、ペガスス座が見えています。その左上にはアンドロメダ座があり、その先には輻射点(放射点)のあるペルセウス座が見えます。頭の真上方向では流星は概ね左上から右下方向へ飛ぶように見え、輻射点に近い場所ほど流星の経路は短くなります。写真を撮影される方は、アンドロメダ大星雲付近を横切る流星を狙ってみるのも面白いと思います。

ペルセウス座流星群 天頂の空