しし座流星群が極大 2003年11月14日、19日

 しし座流星群といえば、2001年に日本で流星雨をもたらして、しし座流星群フィーバーをもたらしたことが思い出されますが、残念ながら今後しばらくの間は、流星雨となる可能性はほとんどんないと言われています。しかしそれでも、流星雨をもたらす未知のダスト・トレイルが存在しないとも限りません。また、明るい流星や痕を残す流星が多く、印象に残る流星群のひとつであることに間違いはありません。そんなわけで、やはりしし座流星群は、目が離せない流星群のひとつだといえるでしょう。

 最新の予報では、今年はピークが3回起こるようです。ピークといっても、1時間に10個から20個程度の出現と思われますので、あまり期待しすぎない方が良いかもしれません。

 1回目のピークは11月14日未明です。これは500年も前のダスト・トレイルによるものですので、あまり期待はもてないかもわかりませんが、3回のピークの中で日本からは最も期待できるピークとなります。2回目のピークは19日の9時頃ですので、19日の未明に見るのが良いでしょう。そして、3回目のピークは19日の17時頃なので、こちらは日本からは期待がもてません。

 今年は大きな月があるので、あまり条件は良くありません。したがって、今年の場合はしし座流星群の天体観測の際には月明かりが直接視界に入らないように工夫しましょう。輻射点の高度が高くなるほど流星の出現数も増加しますので、明け方近くに条件が最もよくなります。月明かりがなければ、1時間当たりで40個程度の出現も期待できるのですが、実際には月明かりのために、出現数は少なくなってしまいます。

 下の絵は、しし座流星群の出現イメージですが、実際にはこんなに多くの流星が一度に見られるわけではありません。暗夜で一晩見ていると、これくらいの流星が見えると思っておくとちょうどいいでしょう。春の星座、しし座の中のししの大がま付近から流星が飛び出してくるように見えることがおわかりいただけると思います。

 11月といっても、夜間は思った以上に冷え込みます。観測する際には、大げさと思うくらいの防寒対策をしておいてもちょうどいいくらいです。夜露が激しくつくことも忘れないでください。

11月14日3時30分 流星の出現イメージ

11月19日3時30分 流星の出現イメージ