ほ座

南の空低くに南中する日時のめやす

3月1日23時、4月1日21時、5月1日19時

ほ座の見え方

ほ座の見え方

ほ座付近の星図

ほ座

アルゴ船の帆

 冬の夜空の南天低くに見える星座はアルゴ船座の話に尽きます。以前の話になりますが、南半球の空に見える冬の天の川の中で、悠然と横たわっていたのはアルゴ船座という大きな星座でした。現在、最大の面積を持つうみへび座のおよそ1.5倍の広さといいますから、アルゴ船座は本当に巨大な星座でした。

 しかし、アルゴ船座はラカイユによって、とも座りゅうこつ座、ほ座、らしんばん座の4つの星座に分割されました。このうち、ほ座はその名のとおりアルゴ船の帆の部分となったのですが、帆柱がへし折られてしまい、かわりにその部分へポンプ座という星座が設定されています。

低い位置に見える星座

 ほ座の南中高度はとても低いため、本州くらいの緯度からではその全体を見ることはできません。したがって、アルゴ船の帆のイメージをつかむことは難しいでしょう。

にせ十字

 南半球の星座では南十字星が有名ですが、近くに「にせ十字」と呼ばれる星があります。これは、ほ座κ星とりゅうこつ座ε星、ほ座δ星とりゅうこつ座ι星をそれぞれ結ぶと十字の形に見えることから、しばしば南十字星と間違われ、にせ十字とよばれています。にせ十字は本物の南十字星よりも少し大きいですから、見間違わないようにしてくださいね。