メシエ(めしえ)
M(えむ)

フランスの彗星探索家シャルル・メシエは、1758年8月28日に彗星を観測しようとしていました。メシエはおうし座に彗星のような天体を見つけましたか、しかしこれは彗星ではなく、間違って観測していたことがわかりました。これをきっかけに、彗星とまぎらわしい星雲や星団などの天体に番号をつけ、カタログとして整理しました。このカタログにのせられた天体はメシエ天体と呼ばれています。

メシエ天体は全部で110個あり、「M××」と表記し、「メシエ××」または「エム××」と呼びます。メシエ天体の1番目にのせられたのは、彼が彗星と見間違えた天体で、おうし座にある超新星残骸M1(かに星雲)です。

当初のメシエカタログには40天体がのせられていました。その後1771年に45個となり、1783年に68個、1784年に103個、最終的に104個となりました。105番目から109番目は後に助手だったメシャンが1786年に付け加えたものです。さらに20世紀になってから、メシエが110番目の天体を観測していたことがわかって追加され、現在のカタログに落ち着いています。

代表的なメシエ天体の例としては下表のようなものがあります。

名称 メシエ番号 星座 種類
アンドロメダ大星雲 M31 アンドロメダ座 銀河(小宇宙)
オリオン大星雲 M42 オリオン座 散光星雲
干潟星雲 M8 いて座 散光星雲
環状星雲 M57 こと座 惑星状星雲
子持ち星雲 M51 りょうけん座 銀河(小宇宙)

メシエカタログにのせられた天体のうち、M40、M47、M48、M91、M102については、この天体であると特定されていません。

メシエ天体は明るく見やすいものが多く、初心者からベテランまで多くの人が観測します。


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