HU領域(エッチツーりょういき)HU領域の例(オリオン大星雲)

HU領域は散光星雲の分類の中のひとつです。

散光星雲は宇宙空間にあるガスやチリが近くの恒星の光で照らし出されて光っている星雲です。反射星雲との違いは、照らし出す恒星の表面温度は2万度以上あり、ガスが電離していることです。星雲によっては反射星雲とHU領域が混在しているものもあります。

写真で写すと赤っぽく写るものが大半で、有名な赤色系の散光星雲の多くはHU領域に属します。HU領域には、散開星団を伴っているものも多くあります。代表的な散光星雲には下表のようなものがあります。

名称 星座 赤経 赤緯 大きさ(’) 備考
オリオン大星雲 オリオン座 05h34.4m −05゜22’ 66×60 M42
バラ星雲 いっかくじゅう座 06h30.7m +05゜02’ 64×61 NGC2237−9
干潟星雲 いて座 18h03.2m −24゜22’ 60×35 M8
オメガ星雲 いて座 18h20.9m −16゜09’ 46×37 M17

観測のポイント

肉眼で見る場合

 オリオン大星雲や干潟星雲のように大型で明るいものは肉眼でも小さな雲のように見えますが、空の明るい場所ではまず無理でしょう。やはり双眼鏡くらいは欲しいところです。

双眼鏡、天体望遠鏡で見る場合

 星雲自体が広がりを持っているため、倍率はあまり高くしない方がよいでしょう。倍率を高くすると視野が狭くなる上に、星雲の光が薄れて見えにくくなってしまいます。大きな天体望遠鏡で見る場合は星雲の色やガスの構造にも注目しましょう。


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