球状星団(きゅうじょうせいだん)
球状星団は数万から百万個もの恒星が球状に密集した星団です。これらの星々は重力によって球状にまとまっています。散開星団とは違って銀河系のまわりを取り巻くように分布しています。一般に球状星団の恒星は古いものが多く、銀河系の中でも最も早い時期にできたと考えられています。
主な球状星団を下表に掲げました。
名称 | 星座 | 赤経 | 赤緯 | 大きさ(’) | 明るさ | 備考 |
オメガ星団 | ケンタウルス座 | 13h26.9m | −47゜18’ | 36.3 | 3.7 | |
りょうけん座 | 13h42.3m | +28゜22’ | 16.2 | 6.4 | M3 | |
へび座 | 15h18.7m | +02゜05’ | 17.4 | 5.8 | M5 | |
ヘルクレス座 | 16h41.7m | +36゜26’ | 16.6 | 5.9 | M13 | |
いて座 | 18h36.4m | −23゜55’ | 24.0 | 5.1 | M22 |
球状星団観測のポイント 天体望遠鏡が必要 球状星団は小さくて暗いものが多く、明るい球状星団でも肉眼で存在を確認するのがやっとです。双眼鏡で見ても小さく丸い星雲状にしか見えません。ですから球状星団の楽しさを味わおうとすると、どうしても天体望遠鏡が必要になります。 気流が安定した日を選ぶ 球状星団は星が非常に密集しているため、気流が安定した日でないと星々を分解できずに、モヤモヤとした星雲状に見えてしまいます。できるだけ気流の落ち着いた日を選びましょう。 高倍率で 条件が許す限り高い倍率で見るようにします。低い倍率では分解できなかった星々が、分離してみえてきます。大型の望遠鏡で中心部付近まで星に分解された球状星団を見ると、「はっ」と息をのむほどの美しさです。これは写真で見ても決して味わうことのできない感動です。機会があればあなたもぜひ、球状星団の美しさを味わってみてください。 |