ルーリン彗星(鹿林彗星)、2月17日に見える位置

 今週になるとルーリン彗星の動きはさらに速まります。先週はてんびん座の端にいた彗星ですが、今週はおとめ座の1等星スピカの近くまでやってきました。この頃になると移動の速度が速いため、天体望遠鏡で少し時間をおいて観測すると、彗星の移動を簡単に確認することができます。

 下の絵は2月17日0時、南東の空のようすです。本当は高度が高くなるもう少し後の時間が良いのですが、あいにく30分少々後には月齢22という下弦の月が昇ってきます(東京の場合)。ですから、その前に観測を終えてしまわなければなりません。ということで、今週は観測時間帯がポイント!

 今週のルーリン彗星は、スピカの近くにいますから、位置がわからなくて苦労するということはありません。双眼鏡をスピカへ向けてから、ゆっくりと左上方向へ視野をずらすだけで彗星がスグに見つかります。こんなラッキーな日は少ないですから、探す自身のない方は、こういう日を逃さないでいただきたいと思います。

 ルーリン彗星は順調に明るくなり、今週は5等台前半まで明るくなりました。先週に引き続いて尾が見やすい時期ですから、見逃さないでいただきたいと思います。尾は右上方向へ伸びており、うまくすると双眼鏡を使えば尾を観測できるかもしれません。写真撮影を行うと、ハッキリと写ってくれることでしょう。天体望遠鏡で尾全体を観測する場合は尾が拡散してしまわないよう、できるだけ低倍率で見た方が面白みがあります。でもどちらかというと、天体望遠鏡は倍率が高いだけに、コマや核を観測するためのものと思っておいた方がよいでしょう。尾が長く伸びた場合は、倍率が低くて視野が広い双眼鏡の方がオススメというわけです。

2月17日0時頃の位置
彗星はおとめ座のスピカの近くだから探しやすい。
※描かれた細い線は前後5日間に移動する彗星の経路です。


2月17日0時の観測データ
彗星のデータ


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