木星と天王星が同時に衝 2010年9月22日

接近中の木星と天王星が同時に衝

 今年は木星と天王星が接近して話題になっていますが、この2惑星が9月22日に同時に衝となって観測好機を迎えます。星座で言えばうお座ですが、ほとんどみずがめ座との境界線あたりといってもよいくらいの場所に見えます。

 ところで木星と天王星は、今年の6月8日に0.5度弱まで大接近して話題になりましたが、その後も接近した状態が続いています。例えば衝となる9月22日では0.9度弱まで近づいています。そんなわけで、今年は天王星を見つけるのに絶好のチャンスといえます。9月22日頃だと天王星の位置は木星の真北にありますから、南中した頃に木星の真上方向を探せばよいわけです。天王星は6等級ですから双眼鏡が必要になりますが、思ったよりも簡単に見つけることができます。この日は近くに中秋の名月がある関係で、実際にはまぶしくて観測するのが難しいですから、少し日をずらして確認しましょう。

 一方の木星ですが、2010年6月3日に小天体が木星に衝突して光点が観測されたり、通常2本見える太い縞模様のうち南側の縞模様が消えて見えなくなってしまったり、最近は何かと話題が豊富です。縞模様の消失は「南赤道縞撹乱」などと呼ばれ、今までも数年から十数年に一度起こってきました。消失してしばらくすると、 I のような形をした暗い模様が現れ、それが II 、 III 、・・・、と連続して伸びていきます。そして数ヶ月もすると、全周がつながって縞模様が再び復活します。この様子は小型の天体望遠鏡でも観測できますから、天体望遠鏡をお持ちの方は、ぜひ木星へ向けていただきたいと思います。

南東の空に見える木星と天王星



木星と天王星の前後2ヶ月間にわたる動き

関連記事
  2010年6月8日 木星と天王星が大接近



つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド 2010年へ戻る