条件の良いアルデバラン食 2017年1月9日から10日

 アルデバランといえば、おうし座の中にあるオレンジ色をした1等星ですね。昨年はアルデバランが月に隠されるアルデバラン食が起こりましたが、引き続き2017年も何度も起こります。このうち、全国で見ることができて高度が高く、条件の良いアルデバラン食が1月9日から10日にかけて見られます。

 潜入は多くの地域で、9日から10日へ日付が変わる直前に起こります。月齢は11.3とういうことで満月前ですから、月の暗部へ潜入します。1等星といえども月が相当にまぶしいですから、少し見づらいかもしれません。肉眼よりも双眼鏡や天体望遠鏡で観測された方が良いでしょう。恒星は面積がありませんから、月の縁に達すると、アルデバランはパッと消えて見えなくなります。

 出現は全国的に1時前後となります。潜入とは逆に月の明部から現れますから、潜入よりもさらに見づらくなります。集光力のある天体望遠鏡でジッと見つめていると、月が明るくて目がおかしくなりそうです。視野の端へ移動させて月全体が視野に入らないようにするなど工夫してください。そして何よりも無理をせず、目に過度な負担をかけないようにしましょう。

各地で見られるアルデバラン食のようす