リニアー彗星とニート彗星の見え方
  −2004年5月26日の場合−

 5月末になると、リニアー彗星は夕方西の空に登場してきます。下の絵は2004年5月26日の西空の様子です。リニアー彗星とニート彗星の競演が楽しみですね。

西空低くにリニアー彗星が登場
 
 まず西南西の空低くを見てみると、リニアー彗星が見えています。この時の光度は、1.6等ですが、高度が低いので、少し見づらいことが予想されます。彗星の尾は横向きになっていて、左側やや上方向へとのびています。この後のリニアー彗星は日増しに高度が高くなってきますが、光度の方は暗くなってきてしまいます。

高度が高くなったニート彗星
 
 一方、ニート彗星の方は高度が50度以上もあって見やすいのですが、こちらは光度が3.2等と少し暗めです。それでもなんとか肉眼で確認できると思われます。近くに半月の月明かりがあるので、彗星が見えにくい場合は、双眼鏡で見れば確実で、尾の生えた彗星らしい姿を捉えることができるでしょう。

接近している火星と土星
 
 ふたご座には、1.9等の火星と、0.4等の土星が接近して見えていますので、こちらも見ておくようにしましょう。

2004年5月26日のリニアー彗星とニート彗星

彗星の経路

 先の画像に彗星の経路を重ねると、下のようになります。両者ともに高度を上げていきますが、暗くなって尾の長さも短くなっていきます。

リニアー彗星とニート彗星の経路