天体望遠鏡、双眼鏡の購入をお考えの方へ
天体望遠鏡
特徴
天体望遠鏡は高い倍率を得ることにより、淡い天体の光を強力に集めて大きく拡大することができますが、その反面視野が狭くなって見える範囲が限られてしまいます。また、どうしても大きくて重くなるので設置場所や運搬方法も考えておかねばなりません。天体望遠鏡は次のような特徴があります。
<良い点>
・暗くて淡い天体を見ることができる
・高い倍率を得ることができる
・架台に固定するので安定して見ることができる(像がユラユラしない)
・自動導入装置が付いているものは天体の導入が楽
<悪い点>
・大きくて重いので扱いづらい
・倍率が高いので視野(見える範囲)が狭くなる
・比較的値段が高い
選び方
天体望遠鏡は、筒の部分は屈折式と反射式、架台の部分は経緯台式と赤道儀式に分かれます。それぞれに特徴があり、どれが良いとは一概には言えません。使用目的に合わせて選ぶようにします。詳しくは天体観測入門の中にある天体望遠鏡の選び方をご覧ください。
なお、天体望遠鏡の性能は口径の大きさによって決まります。倍率の高さではありませんのでくれぐれもご注意ください。(最高倍率は、口径のミリ数×2倍まで!)
特徴
双眼鏡は天体望遠鏡のように高い倍率を得ることはできません。しかしその反面、広い視界見渡すことができるので扱いやすくなります。また、重さがそれほど重くないので手軽に持ち運べて便利です。
<良い点>
・手軽で何かと便利。天体観測以外にも使える。
・倍率が低いので扱いやすい
・比較的値段が安い
<悪い点>
・倍率が低い分、見ることのできる天体が限られる
・三脚などに固定しない場合は手ぶれによって像がユラユラする
選び方
口径の大きなものを選ぶようにします。といってもあまり口径の大きなものは重くなるので「手軽」という双眼鏡のメリットが薄れてしまいます。同様に、倍率が高いものは大きく見える反面、手ぶれの影響を受けやすくなりますし、視野が狭くなって扱いづらくなります。天体観測用として初めて購入されるのであれば、
口径:50mm 倍率:7倍
口径:50mm 倍率:10倍
のいずれかがおすすめです。天体観測では口径がものをいいますので、口径の小さなものは避けたほうがよいでしょう。また、安い=粗悪品というわけではありませんが、星が点像に見えないといったケースもあります。少々高くても、天体観測で実績のあるメーカ品を選んだ方が無難です。双眼鏡の選び方は天体観測入門の中にある双眼鏡の選び方も参考にしてください。
彗星観測にはどちらが良い?
それじゃ彗星観測にはどっちがいいんだと言われそうですね。結論から言いますと、彗星の頭部を拡大して細かい部分を観測したいのであれば天体望遠鏡をおすすめします。しかし、彗星の尾も含めて彗星らしい姿を拝みたいのであれば、双眼鏡をおすすめします。要はあなたが何をしたいかということだと思います。あとは値段との相談でしょうか・・・。