リニア彗星が近日点を通過 2004年4月23日

 ニート彗星とリニア彗星が5月に見ごろとなり、肉眼で見える彗星となりそうなことは、ニート彗星、リニア彗星 完全解説の中ですでに紹介しているとおりですが、このうちリニア彗星が4月23日に近日点を通過します。近日点とは太陽に最も近づく地点のことで、この時リニア彗星は太陽へ0.61AUまで接近します。なお、もう一方のニート彗星は5月16日に近日点通過となります。一般に彗星は、近日点通過後に活動が活発になるといわれているだけに、これからの彗星の見え方が楽しみになります。

 下の絵は4月30日の日の出1時間前の東の空の様子です。低空にリニア彗星が見えていますが、明るさは4等くらいと予想されていますから、薄明状態の中だと双眼鏡でもちょっと苦しいかもしれません。それでも天体望遠鏡を使えば彗星の核やまわりを取り巻くコマ、よくすれば尾の一部を観測することができるでしょう。近日点通過直後だけに、彗星は意外に明るくなってくれているかもしれません。期待しましょう!

日の出1時間前の東の空の様子(薄明り状態) 2004年4月30日の場合
明け方のリニア彗星 (4月30日の例)

 ニート彗星、リニア彗星 完全解説