マックホルツ彗星が周極星 2005年1月下旬以降

北上を続けるマックホルツ彗星

 マックホルツ彗星は昨年後半からオリオン座の足元に位置するうさぎ座付近より北上を開始し、1月上旬に地球へ最も近づいた後もどんどんと北上を続けています。そして、東京付近ぐらいの緯度の観測地では、1月下旬になると周極星となりますので、2月は一晩中マックホルツ彗星を観測することができるようになります。

 下の絵をご覧ください。東京における2月1日21時頃の北天のようすです。マックホルツ彗星は時間の経過とともに紫色の線に沿って北極星(ポラリス)付近を中心とした円を描くように日周運動をしますが、最も下側へきた時にもマックホルツ彗星は地平線へ沈まないことがわかりますね。

2005年2月1日21時 マックホルツ彗星
2005年2月1日21頃のマックホルツ彗星

 2月の下旬頃になると、マックホルツ彗星はさらに北上して、天の北極へと近づいてきます。そして3月11日に天の北極へ5度近くまで接近し、その後は次第に天の北極から離れていきます。この頃なら一晩中マックホルツ彗星の天体観測をすることができます。

2005年2月28日21時 マックホルツ彗星
2005年2月28日21頃のマックホルツ彗星

 ただ、マックホルツ彗星の明るさは2月上旬で4等台後半、2月の後半ですと6等くらいにまで光度が落ちていきますので、周極星となったマックホルツ彗星を肉眼で観測するのは難しいかもしれません。

マックホルツ彗星の光度変化
マックホルツ彗星の光度変化

つるちゃんのプラネタリウム マックホルツ彗星