スワン彗星が増光! 肉眼彗星に 2006年10月末〜11月上旬

 スワン彗星(C/2006 M4)という彗星が大増光しました。本来は6〜7等級くらいの明るさのところが、4等台まで明るくなって肉眼彗星になりました。これは2005年の年初に見えたマックホルツ彗星以来の明るい彗星です。

スワン彗星の軌道

 下の絵はつるちゃんの3D太陽系によるスワン彗星の軌道図です。日がたつにつれ、彗星は右下へ移動し、地球は左上へ移動していきます。地球と彗星の距離はそれほど接近しているわけではありませんが、地球から見ると上側(北側)にあるので、北半球からはスワン彗星の天体観測をしやすいことがわかります。

スワン彗星の軌道図

スワン彗星の軌道図

スワン彗星の移動経路

 下の絵は「天文ソフト つるちゃんのプラネタリム」のシェア版を使って、星座を背景にしたスワン彗星の移動経路を表したものです。現在、彗星はヘルクレス座にいて、東(絵では左方向)へ移動中です。

彗星の経路図

スワン彗星の経路

 彗星はしばらくの間は肉眼彗星として見ることができると思います。また、彗星は非常に短いながらも尾も観測できますので、双眼鏡や天体望遠鏡をお持ちの方は、ぜひ一度、ぼんやりした楕円形の彗星をご覧いただきたいと思います。
 残念ながら、彗星は次第に地球から遠ざかっていくため、光度も次第に落ちていきます。

スワン彗星の位置

 下には毎週土曜日の彗星の位置を入れた星図を用意しましたので、参考にしてください。
 
10月28日19時 スワン彗星の位置
11月 4日19時 スワン彗星の位置
11月11日19時 スワン彗星の位置

つるちゃんシリーズプログラムへスワン彗星データを設定しよう

 つるちゃんのプラネタリウム、つるちゃんの3D太陽系へデータを設定すると、スワン彗星のシミュレーションを行うことができるようになります。設定方法はスワン彗星のデータ設定をご覧ください。

Javaアプレット版でシミュレーションしよう

 「つるプラ for Javaアプレット」を使って、スワン彗星をシミュレーションしてみましょう。
 
  万能プラネタリウム
     夕方の時刻にすると、水色の小さな丸印でスワン彗星が表示されます。
 
  惑星の経路
      惑星をスワン彗星にすると、スワン彗星の経路が表示されます。
 
  3D太陽系
      スワン彗星の軌道を表示できます。
 
  観測情報
      スワン彗星の観測情報が表示されます。

つるちゃんの観測記

 つるちゃんのスワン彗星観測記も読んでくださいね。

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