4月30日21時

 彗星は次第に地球へ接近してきました。両者の距離が縮まるにつれて明るさが増すとともに、見かけの動きも早くなってきます。C核の明るさは5.2等、B核の明るさは7.8等に達し、C核は肉眼で、B核は双眼鏡で捉えることができるようになってきます。これからがいよいよ彗星観測本番といったところでしょうか。

 しかし残念なことに、4月30日が三日月ですから、今後はどんどんと月が太って明るくなってきます。C核が最接近する頃はちょうど満月にあたり、観測条件は最悪です。そういう意味では月明かりに邪魔されずにじっくりと観測できるのは、4月下旬から5月上旬の数日間ということができます。

 短い尾も観測できるかもわかりませんが、かなり淡いものとなるでしょう。淡い天体を見る場合は直視するよりも、少しそらし目で見た方が良く見えることがありますので実践してみてください。

シュワスマン・ワハマン第3彗星の位置(21時、東の空)
4月30日21時のシュワスマン・ワハマン第3彗星の位置