ルーリン彗星(鹿林彗星)、2月10日に見える位置

 ルーリン彗星は少しずつ動きを速めています。先週はてんびん座にいたのですが、今週はてんびん座とおとめ座の境界付近まで移動してきました。今後はさらに加速して動きが速まります。動きが速くなっているのは地球へ近づいてきているためで、地球との距離は0.67AUまで近づいています。それとともに明るさも明るくなってきて、今週はついに6等台から5等台になり、条件が良く空が暗い場所からは肉眼でも捉えることができるようになります。それでもやはり光害のある場所から肉眼での観測は難しく、少なくとも双眼鏡が必要でしょう。

 下の絵は2月10日の深夜3時頃、南東の空のようすです。彗星が西の方へ移動した分、時間を先週よりも2時間早めました。先週見つけたてんびん座の逆「く」の字を形作る中央の星から、今度はおとめ座のスピカの方へ向けて少し視野を移動させましょう。ぼんやりとした小さな円形に近いルーリン彗星が、きっと見つかることと思います。

 残念なことにこの日は月齢が15で、満月が夜空を一晩中照らします。月明かりの影響をもろに受けてしまうのは必死で、彗星の見え方が相当悪化することは避けられません。本当は今週、来週あたりが彗星の尾が最も発達するはずなのですが、月明かりの影響を受けてまともに観測できない可能性が大きいことと思います。

2月10日3時頃の位置
彗星はてんびん座とおとめ座の境界付近に見える。
※描かれた細い線は前後5日間に移動する彗星の経路です。


2月10日3時の観測データ
彗星のデータ


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