ルーリン彗星(鹿林彗星)、2月24日に見える位置

 今日2月24日はルーリン彗星が地球へ最接近する日です。その距離は0.41AU。それほど大接近というわけではありませんが、彗星としては接近する方です。明るさも5等台前半まで明るくなっている上に新月に近いので、月明かりもありません。しかも、ルーリン彗星は26日が衝ということで一晩中観測することができますから、観測するには最高の条件となります。

 下の絵は2月24日22時頃、南東の空のようすです。ルーリン彗星はしし座の後ろ足付近に見えます。0等星の土星が見えるので、これを目印にしましょう。土星は鈍い黄土色に輝きます。双眼鏡やファインダーへ、まず土星を入れてください。そのまま少しずつ右上方向へ視野をずらしていくと、小さくぼんやりとしたルーリン彗星が視野に入ってきます。

 地球へ最接近ということで、ルーリン彗星の尾もよく見えるのかと思いきや、実はそうではありません。まもなく衝を迎えるということで、彗星の尾は本体の後ろ方向へ伸びていて、その結果尾は短い上に本体と重なってしまい、あまりよく見えないのです。それから、彗星の尾は衝をはさんで伸びる向きが180度反転しますから、衝の前後数日間、追跡調査すると楽しいでしょう。

 彗星はこの頃に動きが最も速くなります。1日の間に移動する距離は5度にも達しますから、1時間程度の時間をおいて観測すれば彗星が移動していることを確認できます。これを見れば皆さんもきっと、「彗星は移動している」ということを実感していただけるでしょう。

 その後の話ですが、ルーリン彗星は2月27日から28日にかけて、しし座のレグルスへ0.7度まで接近します。この時もレグルスが良い目印となりますから、まだ見たことのない方にとってはねらい目ですよ。

2月24日22時頃の位置
彗星は土星のすぐ近くなので今週も探しやすい。
※2日間隔で彗星の位置変化も表示しています。


2月24日22時の観測データ
彗星のデータ


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