ルーリン彗星(鹿林彗星)、3月3日に見える位置

 ルーリン彗星は2月24日に地球へ最接近し、2月27日から28日にかけてしし座のレグルスへ0.7度まで接近しました。そして、地球最接近から1週間が経過した3月3日には、ルーリン彗星はかに座まで移動しています。実を言うとこの日は月齢6.4の月がありますから、観測条件的にはあまり良くありません。じっくりと彗星観測するためには、日が変わって月が沈んでからの方が良いでしょう。

 この頃のルーリン彗星は最接近の頃と比べると光度が少し落ちますが、まだ5等台をキープしています。しかし、その後は急速に光度が落ちてきますし月の条件も悪くなってきますから、できれば早いうちに観測しておきたいところです。下の絵は3月3日20時頃、南東の空のようすです。彗星は高度が50度を超えた空の中ほどよりも高い位置に見えますから、双眼鏡での長時間観測は少し体勢が苦しそうです。

 彗星のある付近には明るい目だった星がありませんから、しし座のレグルスを目印にして、だいたいの位置の見当をつけてから探すようにします。まず、双眼鏡かファインダーへレグルスを視野に入れましょう。そのまま上方向からやや右よりに視野をずらしていくと、少し離れたところにレーリン彗星が見つかります。レグルスとの位置関係だけで心配な方は、うみへぴ座の頭の部分の星たちも比較的見つけやすいですから、こちらも参考にするとよいでしょう。

 地球との位置関係で、衝を過ぎてから彗星の尾は、あまり長くなりません。それでも双眼鏡では少し細長くなっているのが確認できるかもしれませんから注意して観測してください。

 その後ルーリン彗星は3月5日から6日にかけて、M44(プレセペ星団)へ2度あまりまで接近します。双眼鏡では星団と彗星の美しいコラボレーションを楽しむことができるでしよう。ただ、相変わらず彗星の移動速度が速いので、観測時間が違えば見える位置も微妙に違ってきますから注意しましょう。

3月3日20時頃の位置
彗星はしし座とかに座の中間付近、ふみへび座の頭からだと左上方向に見える。
※2日間隔で彗星の位置変化も表示しています。


3月3日20時の観測データ
彗星のデータ


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