ルーリン彗星(鹿林彗星)、3月17日に見える位置

 ルーリン彗星が見える位置の解説も今週で終わりです。光度が落ちてきたとはいえ、先週までは小型の双眼鏡でも見ることのできる明るさでしたが、今週に入るとすっかり暗くなって7等台半ばまで落ち込んでしまいます。一般に肉眼でかろうじて見ることができるのは6等星までと言われていますから、肉眼でルーリン彗星を確認することができませんし、双眼鏡を使っても観測が難しくなってきました。

 今週は先週と違って日付が変わる頃までは月明かりがなく、落ち着いてじっくりと彗星観測をすることができます。その反面、地球との距離は0.91AUまで遠ざかりますから、彗星の像は暗く小さくなってしまいます。

 下の絵は3月17日20時頃の南の空のようすです。ルーリン彗星は高度が70度を超えて、天高く上りつめています。星座でいえばふたご座になり、双子の兄弟のうちポルックスの胴体付近に見えます。ふたご座の形はわかりやすいですから、彗星の見える位置も見当をつけやすいでしょう。

 今後、ルーリン彗星の光度は4月上旬に9等級、5月上旬には11等級まで一気に暗くなりますから、双眼鏡では歯が立たなくなり、観測するには天体望遠鏡が必要になります。天体望遠鏡をお持ちでない方は、彗星の天体観測シーズもそろそろ終盤となりそうです。

3月17日20時頃の位置
彗星はふたご座のポルックスの胴体付近に見える。
※描かれた細い線は前後5日間に移動する彗星の経路です。


3月17日20時の観測データ
彗星のデータ


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