マックノート彗星(C/2009 R1)が近日点を通過 2010年7月3日

太陽に0.4天文単位まで近づく

 6月末から7月初旬にかけてマックノート彗星が明るくなって話題となりそうです。そのマックノート彗星が日本時間で7月3日に近日点を通過し、太陽へ最も近づきます。その距離は0.41天文単位ですから、地球−太陽間距離の4割程度まで近づくことになります。太陽系で最も内側を回る水星の軌道半径は0.39天文単位ですから、太陽から水星の距離と同じくらいの近さといったところでしょうか。

 彗星が太陽へ近づくと表面が熱せられ、活動が活発になります。この結果、マックノート彗星は明るく見えるはずなのですが、あいにくこの頃は、太陽から近い位置に見えるので観測しづらい状況です。確実に彗星観測をしたければ、6月下旬の夜明け前が最適です。詳しくは下記リンクより特集記事をご覧ください。

 ここからは余談です。下の軌道図で水星とマックノート水星の位置関係をご覧ください。もしも水星の北半球から観測できたとすると、マックノート彗星は水星上の天の北極から遠くない位置に見えて、良い条件で観測することができます。しかもマイナス等級の明るさで、尾の長さも地球から見た場合よりも長く伸びており、大彗星として見ごたえがあることでしよう。

近日点通過の頃 マックノート彗星の軌道と太陽系


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