土星がかに星雲を通過 2003年1月5日

 年明け早々の1月5日には、土星とかに星雲(M1)が、角度にして1分(60分の1度)にまで接近します。かに星雲は6分×4分の大きさがありますから、土星はかに星雲の上を通過することになります。

 最接近は10時56分ですから、日本では昼間にあたるので観測できません。ですから、1月5日の明け方頃が両者の接近を見るには一番条件が良くなります。しかし、明け方が近づくにつれて、両者の高度は低くなってしまいます。下には明け方4時頃の土星とかに星雲の位置の概略図と詳細図を示しておきました。土星とかに星雲はほとんど重なって表示されていますね。

土星とかに星雲の接近

土星とかに星雲の接近

 

 土星の明るさは0等、かに星雲の明るさは8.6等ですから、接近の様子を見るためには天体望遠鏡が必要となります。天体望遠鏡で見た土星の光は、かなり強烈に明るいので、果たしてかに星雲がどれくらいまで見えるのか、興味深いところです。