水星が西方最大離角 2003年9月27日

 水星は太陽系で最も内側を回る惑星として知られていますが、最も内側を回るがゆえに、地球から見た水星はいつも太陽の近くに見えて、なかなかお目にかかることができません。

 しかし、9月27日には西方最大離角を迎え、明け方に見える水星としては今年一番の好条件で観測できるようになります。好条件といっても、日の出時の水星の高度は17度ほどしかありません。

 下の絵は9月27日、日の出50分前の東天のようすですが、実際には空はすでに薄明が始まっています。水星の高度は10度を切っていますので、0等星前後の明るさをもつ水星もかなり見づらいと思います。双眼鏡があった方が確実でしょう。

 水星の天体観測は9月27日をはさんだ前後1週間が勝負です。日の出前の薄明の中で、普段は見つけにくい水星を探してみられてはいかがでしょうか。薄明の空にプチッと光った水星は実に印象的ですよ。

9月27日5時 東の空のようす
9月27日5時、東の空の様子

日の出時の水星の位置