木星が衝 2004年3月5日

 夕方の西空で燦然と光輝いて見えるのは宵の明星の異名を持つ金星ですが、その金星の高度が低くなり始めた頃に東の空に目をやると、金星ほども明るくありませんが、これまたひときわ明るい星がすぐ目にとまります。これは木星なのですが、3月5日には衝をむかえて地球に近づき、観測条件が最も良くなります。衝の頃の木星は真夜中に南中しますので、ひと晩中観測することができます。

 木星は3月の上旬頃だと春の星座、しし座の後ろ足付近にいます。実際に木星を探す場合はしし座から探すよりも、マイナス3等級で輝く木星そのものを探した方が簡単でしょう。3月5日頃だと下の絵のような位置関係になりますが、「東の空で明るく金色に輝く星」と覚えておけば間違いありません。木星の見つけ方は、探そう目印/惑星/星雲・星団の中にある木星の見つけ方を参考にしてください。

衝の頃の木星の位置 2004年3月5日20時
木星の位置 2004年3月5日20時

 下には星座間における木星の移動経路を示しておきます。木星は5月初め頃までは逆行(絵で左から右へ動く)していますが、その後は順行(絵で右から左へ動く)の動きとなります。木星は比較的地球から遠い距離にあるため、動きはゆるやかなものですが、日にちを空けて観測すると、移動の様子を確認することができます。

2004年の木星の経路
2004年の木星の経路

木星の経路の詳細
木星の経路の詳細

つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド 2004年