10月前半の火星の見え方

 今月末に火星最接近をひかえ、火星はどんどんと地球との距離を狭めてきています。それとともに明るさも増してきており、1ヶ月前と比べるとワンランク明るくなっています。火星が東の空から昇る時間も早くなってきますから、人目にもつきやくなります。初めて見た人でも、東の空で赤く輝く火星をすぐに見つけられることでしょう。

     10月1日   10月8日    10月15日
・視直径(秒)    17.9    18.7    19.5
・明るさ(等)    −1.7    −1.9 −2.0
・距離(AU) 0.523    0.500 0.481
・火星の出        
  札幌 19:12 18:43 18:11
  東京 19:34 19:04 18:32
  大阪 19:53 19:23 18:51
  福岡 20:15 19:46 19:14

 火星が近づくとともに、火星の見かけの大きさも少しずつ大きくなってきます。視直径は18秒を超えてきますから、観測はずいぶんとしやすくなるのではないでしょうか。火星の最も見やすい模様のひとつは大シュルティスですが、火星の中央付近にきて見やすくなるのは、21時頃なら10月1日から3日、0時頃なら10月7日から9日、3時頃なら10月12日から14日となります。

 火星と地球の自転周期の違いにより、翌日に同じ模様を見ようと思えば、40分だけ遅い時間に観測しなければなりませんので、覚えておくと火星観測の際には何かと便利ですよ。

21時の火星のようす(10月1日〜10月15日)

0時の火星のようす(10月1日〜10月15日)

3時の火星のようす(10月1日〜10月15日)