11月前半の火星の見え方

 先月30日に地球へ最接近した火星ですが、11月に月が変わってもほとんど同じような好条件で火星を観測することができます。火星は11月7日にとなり、太陽とちょうど反対側の位置へやってきます。つまり、日の入り頃になると、火星は東の空から顔をのぞかせることになります。火星の出の時刻は日々早まってきており、夜更けにならなくても早い時間帯から観測できるという意味では、10月頃よりもこれからの時期の方が勝っています。明るさの方もピークを迎えて−2.3等となり、最接近頃よりもほんのちょっぴりですが明るくなります。

     11月5日   11月12日
・視直径(秒)    20.0    19.5
・明るさ(等)    −2.3    −2.2
・距離(AU) 0.468    0.480
・火星の出      
  札幌 16:24 15:48
  東京 16:45 16:09
  大阪 17:04 16:28
  福岡 17:27 16:50

 最接近は過ぎてしまいましたが、しばらくの間火星は大きくて明るい状態が続きますので、時間の許す限りがんばって観測しましょう。火星の中でも最も模様が濃い部分は大シュルティスですが、こちらは21時でしたら11月10日から13日、0時でしたら14日から18日頃がよいでしょう。

 多くの方が観測のしやすい21時頃でしたら、この期間は模様の多い面が地球に向いています。初心者の方が観測するにはうってつけだといえるでしょう。

21時の火星のようす(11月1日〜11月15日)

0時の火星のようす(11月1日〜11月15日)

※11月15日の画像はドットの関係で色が潰れてしまっています。

3時の火星のようす(11月1日〜11月15日)