今回の火星接近は中接近

 前回、2年前に起きた地球と火星の接近は大接近、今回の接近は中接近だと言われていますが、これはもちろん地球と火星との距離を言い表しています。同じ接近でも2年前の火星は大きく地球に近づいて、今回の接近では中くらいに近づくわけですが、いったいどうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

火星接近の模式図 右の絵は水星から火星までの軌道図ですが、地球と火星の軌道に着目してください。白色の地球軌道は太陽を中心としたほぼ円形に近い形をしていますが、赤色の火星軌道は太陽から中心のずれた楕円形をしています。火星はおよそ2年2ヶ月の周期で地球に近づきますが、近づいた時の火星の位置によって、地球との距離は大きく違ってきます。

 例えば、Aの位置で接近をむかえた時には、地球と火星の距離は最短となり、大接近となります。2年前に起きた接近はこのパターンで、理想に近い大接近となりました。一方、Bの位置で接近をむかえると、地球と火星の距離は開いており、小接近となります。

 今回の接近は「地球」「火星」と書かれた位置で接近しますので、まずまずの条件となる中接近であることがわかります。

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つる: どうじゃ、おわかりかのう。若いもんにはちょっと難しかったかのう。オッホン。
ホゲ: おまえ、いつからおじいさんになったんや!?
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