金星と水星が大接近(9日は月も加わる) 2005年1月13日

1月9日は金星と水星と月の競演

 昨年、2004年の12月30日から31日にかけて、金星水星が1度強まで接近して話題となりました。その後両者はいったん少し離れますが、それほど大きく離れることもなく再び接近の過程に入ります。1月13日の大接近に向けて両者は徐々に間隔を狭めていくのですが、そんな中、1月9日には月齢28の細い月が加わって美しい眺めとなりそうです。といっても薄明かりの中で高度が低い上に、月の距離が離れているため少し面白みに欠けるかもしれません。

 下の絵は東京における日の出40分前の空の様子です。方角は東というよりは南東の方角になりますので注意してください。この日の場合だと金星と水星は0.7度強の間隔で並んでいて、かなり接近した状態にあります。空はだいぶ明るくなっており、光度が少し暗い水星はかなり見つけにくいことが予想されます。もしかしたら肉眼では金星と月しか見えないかもしれません。

1月9日、月と金星と水星が接近

1月9日、月の形

1月13日は金星と水星が大接近

 昨年末の接近の際には両者の間隔は1度強ほどでしたが、1月13日にはなんと0.3度台前半まで接近します。金星と木星が大接近した11月5日の時ですら0.6度でしたから、今回の接近ぶりがうかがえるというものでしょう。しかも前後数日間は両者が相当に接近した状態が継続します。ですら、たとえ13日がダメでもあきらめる必要は全然ありませんよ。

 ただ、今回の接近では金星と水星の高度が下がってきているため、12月末の接近の時よりも見づらいことが予想されます。日の出40分前の高度が5度あまりというのは、やはり厳しい条件と言わざるを得ません。金星はひところよりもちょっぴり暗くなっていますが、それでもマイナス3.9等と十分に明るいので見逃すことはないと思います。しかし、金星の右側にくっついて見えるはずの水星はマイナス0.3等なので、薄雲があったり透明度が悪かったりすると肉眼では見るのは難しくなります。

 そんな時にはぜひ双眼鏡を準備しましょう。金星を視野に入れるだけで、隣で光る水星が間違いなく見えるはずです。きっと美しい眺めだと思いますよ。今年初の「ピッタリ現象」、ぜひこの目で捉えてみたいものですね。

1月13日、金星と水星が大接近

※このページの画像は、現在開発中の「つるプラ」によるものです。

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女: 年末の時よりも金星と水星がピッタリくっついてすごく綺麗ね。
男: よおし、僕らも密着しちゃうぞ〜。ピタッ。
女: キャッ。


つる: はあ〜。今年もピッタリ現象が多いんかなあ。バッコーン!(新年の初蹴り)
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