土星と木星が見ごろ 2005年2月

土星が見ごろ

 先月の1月14日に土星が衝を迎えて観測条件が最も良くなりましたが、今月も引き続き好条件で土星を観測することができます。衝の頃だと真夜中の0時頃に南中するので、高度が高い良い条件で観測するは時間的に大変ですが、2月に入ると土星の南中時刻は次第に早くなってきます。土星や木星などの動きの遅い惑星の場合ですと、南中時刻は半月で1時間早まると覚えておきましょう。

 下の絵は2月15日0時頃の全天のようすですが、土星はすでに西の空へ少し傾いていますね。ふたご座のカストルとポルックス(双子の兄弟星)の近くで0等級で輝いていますので、すぐにわかるかと思います。今年の場合は土星を加えると「ふたご」と言うよりは三つ子と言った方がいいかもしれません。

 今年の土星の環は最も開いた状態から少しずつ閉じ始める段階です。それでもまだ天体望遠鏡で土星の環を観測するには都合のいい時期だといえます。今年以降は次第に環が閉じてきて、2009年の8月から9月頃には土星の環を真横から見る格好になり、土星の環を観測することができなくなってしまいます。カッコイイ土星の環を見るのにも、年を考える必要があるのですね。

2005年2月15日0時 土星と木星が見える
2004年2月15日0時の空 土星と木星が見ごろ

木星が見ごろ

 一方、惑星の王様ともいえる木星は4月4日の衝に向けて徐々に観測条件が良くなってきます。上の絵の2月15日の場合ですと、0時頃には南東の空で見え始めてきます。普通の天体ならば、おとめ座の1等星スピカの近くといった具合に、明るい星を目印にしながら目的の天体を探すのでしょうが、木星の場合は非常に明るいので、見る方角さえ間違わなければ探す手間はほとんどありません。

 木星を天体望遠鏡で見ると、縞模様や大赤斑、それにガリレオ衛星の動きなど見どころがいっぱいで、観測していて飽きない天体のひとつです。

 それにしても、土星と木星を同時に好条件で見ることができるなんて、ちょっとぜいたくかもしれませんね。

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男: 西の空には土星、東の空には木星が見えるよ。
女: わぁ〜、素敵。でもこの時期は寒すぎるぅ〜。
男: 僕は、君がいるから寒くなんかないよ。
女: なんて素敵な人。
男: ハッ、ハ〜クション。やっぱり寒い・・・。
女: もう!!

つる: カッコつけとるからや。ケッ、ケッ、ケッ。
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