月と火星が接近 2007年10月31日

地球へ接近中の火星と月が接近

 火星は12月19日に地球へ最接近しますが、それに向けて次第に地球との距離を縮めてきています。光度も10月上旬に−0.1等だったのが下旬には−0.6等まで明るくなってきます。冬の星座はそれでなくてもにぎやかなのですが、今年はふたご座付近へ燃えるような赤い色をした火星が加わって、一段とにぎやかさを増しています。

 10月31日にはそんな火星に月が3度弱まで接近します。最接近は6時頃ですが、下の絵の4時頃でも接近を楽しむことができます。下の絵は東京でのようすですが、月と火星はちょうど南中している頃で、天頂近くまで上りつめています。見上げようとすると体をそりくり返らせなければならないほどの位置です。

 ところで、この日の火星の視直径は12.1秒まで大きくなってきています。アマチュアの天体望遠鏡でもそろそろ火星の模様を本格的に観測できる大きさといえます。ちょうどこの日の4時頃には、うまい具合に火星中央付近に大シュルティスなどの濃い模様が見えます。12月の接近に備えて一度天体望遠鏡を向けてみて、模様がどのように見えるのかを確認しておかれるとよいでしょう。

2007年10月31日4時  月と火星が接近
2007年10月31日 月と火星が接近


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