しし座で月と土星が近づく 2008年11月22日

少し間隔が開いた接近

 今年の2月に衝となって観測好機となった頃、土星はしし座が描くライオンの前足付近にいました。その後土星は東へ移動し、今はライオンの後ろ足付近にいます。最近の土星は夜明け前の東天で次第に高度を上げてきて、少しずつですが観測条件が良くなってきています。そんな土星へ11月22日に月が近づきます。

 月と土星が最も近づくのは21日の22時頃ですが、この時はまだ地平線下で観測することができません。両者の間隔は最も接近した時でも東京の場合で5.2度ですから、かなり間隔が開いています。下の絵の3時頃ではさらに間隔が開いていますから、接近と呼べるようなものではありません。「天文ソフト つるちゃんのプラネタリウム シェア版」を使って、2009年まで東京における両者の接近を調べてみたところ、今回の5.2度は最も近づくものでした。意外なことに、これよりも接近するのは2012年10月までないようです。

 月と土星が近づいた様子は見ごたえがありますし、まだ土星を見たことがないという方にとっては土星を見つける良い機会となりますから、ぜひ月を目印にして0等級で光る土星を見つけてください。そして、ついでにしし座も見つけてくださいね。

月が土星に近づいた様子
月と土星の間隔は少し開いているが、土星を見たことがない人にとっては月が良い目印となる


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