ミラが極大の頃 2009年11月中旬〜下旬

今年は良い時期に極大

 ミラといってもクルマのミラではありません。くじら座にある変光星ミラのことです。ミラは332日という長い周期で2等から10等まで明るさが変化する不思議な星です。そそもミラとはラテン語で不思議を意味します。

 ミラは星の一生の中で末期を迎えた星です。星自体が不安定になっており、およそ一定の周期で収縮を繰り返します。これによって星の温度が変化するため明るさが変わるのです。つまり、星が小さく収縮した時には密度が高くなって温度も高くなり、明るく光ります。逆に、星が大きく膨張した時は密度が低くなって温度が下がるので暗くなります。

 ミラは全天で4番目という大きなくじら座の心臓部に位置します。極大となる頃は下の絵のように、21時頃だと南の方向に見えます。極大頃の明るさは毎回異なり、最大2等星まで明るくなりますが、たいていは3等台止まりです。極大となる1ヶ月前頃からは日増しにドンドンと明るくなります。連続して明るさの変化を追って、ミラの天体観測を楽しみましょう。

21時頃、南南東に見えるミラ
ミラが見える位置

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