水星が東方最大離角 2010年8月7日

水星が見つけやすい

 今年の水星は4月9日に東方最大離角となって、今年一番の水星観望期となりました。そして、8月7日に再び東方最大離角となって、夕方に見られる水星としては今年2番目の観望期を迎えます。といっても日の入り時刻における水星の高度は東京で13度ほどしかなく、絶好の条件というわけではありません。

 下の星図は東京で日没から40分が経過した西空の様子です。空はまだ明るい状態ですし、水星の高度は5度しかありません。0等級の明るさを持った水星といえども、見つけるには苦労するかもしれません。特に大気に含まれる水蒸気が多い日や、大気中に細かいチリが多く含まれる都会では、苦戦を強いられるでしょう。双眼鏡をぜひとも用意しておきたいところです。

 水星の高度という点では、東方最大離角となる8月7日よりも少し前の方が、チョッピリですが高度が高くなります。明るさという点でも8月7日が0.4等であるのに対し、10日前の7月28日の場合は0.1等と、若干ですが明るくなっています。そんなわけで、7月下旬から水星に注目し、空の条件が良い日を選んで挑戦するのが得策です。

 水星の左上方向には水星、火星、土星といった惑星が固まっていますから、こちらもついでに見ておきましょう。

8月7日、東京  日の入りから40分後に見える水星の位置



日の入り時刻における水星の位置変化(5日間隔)

関連記事
  2010年4月9日 水星が東方最大離角で今年最高の条件



つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド 2010年へ戻る