東天を一気に駆け上がる金星 2010年11月

高度がグングン高くなる金星

 今年2010年の金星は夕方の西空で活躍してきました。しかし、10月28日に内合となって以降は明け方の東天へまわります。下の図は日の出時刻における金星の位置変化を1週間ごとに描いたものです。11月から12月上旬にかけて、一気に高度が高くなることがわかります。東京の場合、11月1日は1.7度しかなかったのが、8日は12.1度、15日は20.7度と、早くも20度を超えてきます。その後も22日が27.2度、29日は31.6度といった具合に、あれよあれよという間にグングン上昇します。今年11月から来年の年初にかけて、金星の位置は東よりも南東側に見えるのも特徴です。

 天体望遠鏡による観測も面白い時期で、ごく細い三日月から三日月形、太い三日月、そして半月形へ変化していく様子を、来年前半にかけて観測することができます。寒い時期に早朝の天体観測はキツイですが、1、2週間に1度くらいなら大丈夫でしょう。ということで、11月以降は夜明け前の金星に注目しましょう。

日の出時刻における金星の位置変化

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  2010年10月28日 金星が内合



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