ふたご座μ星食 2011年2月15日

天体望遠鏡を使って星食を観測しよう

 月は日々移動しており、1ヶ月弱の周期で全天を1周しています。この間に偶然、月が恒星の上を通り過ぎることがありますが、これを星食と呼んでいます。暗い星なら頻繁に起こる現象ですが、明るい星となると、そんなに多く起こるものではありません。月の直径は0.5度しかない上に、月の通り道(天の白道)の付近に存在する星は限られるからです。

 2月15日の夜半過ぎには全国でふたご座μ星という恒星の星食が見られます。ふたご座μ星は双子の兄弟のうち、兄カストルの足元付近に位置する2.9等星です。それほど明るくない星ですが、天体望遠鏡を使えば月の暗部に潜入するところが観測できるでしょう。時刻は観測地によってまちまちですが、概ね1時過ぎごろといったところでしょうか。月に対するふたご座μ星の経路は下の図を参考にしてください。

 また、2時台になると出現も見られるはずですが、こちらは月の明部からの出現となります。恒星との明暗差が大きい上に高度も低くて条件的に良くありませんから、観測するのは難しいかもしれません。

夜半過ぎに西空で星食が起こる



月に対する恒星の経路

※時刻は最大食の頃、丸印は20分間隔

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