小惑星ベスタがやぎ座で衝 2011年8月7日

 ベスタといえば火星と木星の間を回る、数ある小惑星の中の一つです。しかしベスタは小惑星として4番目に発見され、直径が458Kmあります。小惑星としては大型で、4大小惑星の一つに数えられています。ベスタは反射能が0.42と高いのが特徴です。最大の小惑星で準惑星に分類されるケレスの反射能が0.11であるのと比べると、よく太陽光を反射することがわかります。そんなこともあって、条件が整うと、小惑星としては最も明るい5等台まで明るくなります。

 そんなベスタが8月7日に衝になり、最も観測しやすい時期を迎えます。この頃のベスタは5.6等まで明るくなりますから、肉眼でもどうにか確認できる明るさです。といってもいきなり初心者には難しいですし、空の条件も整わないと、肉眼で見つけることはかないません。やはり双眼鏡が必要と思っていただいた方が賢明です。

 ベスタは今、やぎ座にいます。下の星図を頼りに一度探してみられてはいかがでしょうか。ベスタは直径が小さいですから、たとえ天体望遠鏡を使って観測しても、普通の恒星と見分けがつきません。これと思う星を見つけたら、日にちを置いてあらためて観測してみてください。もしその星が移動していれば、ベスタと思っていただいて間違いありません。

ベスタとやぎ座



やぎ座で10日間隔の動き

関連記事
  2003年3月31日 小惑星ベスタが衝



つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2011年