昼間に起こる、さそり座δ星食 2012年1月19日

 月が恒星を隠す天文現象は星食と呼ばれています。暗い恒星では頻繁に起こっていますが、明るい恒星となるとそれほど多くは起こりません。1月19日には、さそり座のδ星(デルタ星)が月に隠される星食が起こります。さそり座δ星はジュバと呼ばれる2.3等星です。さそり座の1等星アンタレスの西側(右側)には青白い星が3つ縦に並んでおり、δ星はその真ん中の星です。

 今回のさそり座δ星食は、南西諸島などの一部地域を除いて全国で見ることができます。といっても今回は昼間の現象になってしまいますから、観測するためには天体望遠鏡が必要になります。

 場所によって多少時刻が異なりますが、潜入はだいたい8時半から9時頃にかけて起こります。月の南東側にδ星が隠される形になります。一方、出現は9時半から10時頃にかけてで、月の南西側から現れます。δ星は恒星であるため面積がありませんから、潜入や出現では恒星がパッと消えてパッと現れます。昼間ということで観測しづらいですが、天体望遠鏡をお持ちの方は一度挑戦してみられてはいかがでしょうか。

東京では潜入の頃、月は真南からやや西寄りに見える



各地の見え方

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