金星と木星が縦に並ぶ 2012年7月1日

 金星と木星といえば太陽系の中で最も明るい2惑星です。明るさがピークとなった頃の金星はマイナス4.7等。木星はマイナス3.0等。両惑星ともに非常に明るくて際立った存在です。その2惑星が接近すると、いやがおうにも目だって人目につきます。最近では2012年3月14日に両者が3度まで近づいて話題になりました。今回は前回よりも少し間隔が開いており、最も近づいたときでも4.8度の開きがあります。

 下の星図は7月1日、日の出から1時間前に東京から見た東天のようすです。少しずつ空が明るくなっていく中、東の空の低い位置で、上から順に木星、金星が縦に並んでいます。金星のすぐ下側にはおうし座の1等星アルデバランも見えますから、ついでに見ておかれるとよいでしょう。縦方向ということで、ついでにもう一つ。木星の上の方には星が集まってできた星団、すばるも見えますよ。

 金星、木星ともに同じ方向へ動いていることから、しぱらくの間は接近した状態が続きます。ですから7月1日に見られなくても、あきらめることはありません。前後数日間に晴れた日があれば、ぜひご覧になってみてください。

日の出から1時間前の東天
金星と木星が近づいたようす。2012年7月1日の場合は縦に並ぶことがわかる。

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つるちゃんのプラネタリウム 天体観測ガイド2012年