これから高度を上げてくる金星 2014年12月末

 金星は10月24日に外合となり、太陽と同じ方向へやってきました。これを境に金星は夕方の西天へ移りましたが、いっこうに姿を見せてくれません。それというのも、日の入り時刻における金星の位置は、地をはうように太陽から離れていくため、高度が高くならなかったのです。しかし、2014年の年末ごろから変化が表れます。金星が動く向きを変えて、高度が次第に上がり始めます。

日の入り時刻における金星の位置

 下の星図をご覧ください。日の入りから30分後、南西方向の空のようすです。金星の高度は6.9度しかない上に、薄明がまだまだ強く残っています。金星は-3.9等と明るいですから、注意すれば見つけられるでしょう。年末ごろは、まだ高度が低くて見つけにくいですが、来年への期待も込めて一度ご覧になってみてください。

12月31日、日の入りから30分後のようす

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