火星が西矩 2016年1月30日

 ここしばらく火星観測から遠ざかっていました。それというのも 2014年4月14日に火星が地球へ最も近づいてから、しばらく地球から遠ざかった状態が続いていたからです。しかしここへきて、火星は次第に地球との距離を詰めてきており、2016年5月31日に再び地球へ接近します。今年は火星が中接近する年ということで、火星観測が盛り上がりそうですね。

 そんな中、1月30日に火星が西矩となります。西矩とは、惑星が太陽から西側へ90度離れることです。下に示した太陽系の図を見ると、太陽−地球−火星が作る角度が90度になっていますね。こうなると、太陽系で火星よりも内側の軌道を回る地球が、外側を回る火星に次第に追いついてきます。それとともに両惑星の距離はドンドン縮まるでしょう。このようなことから、西矩は観測条件がこれから良くなってくるサインになります。

 今のところ火星の視直径は6.7秒とまだまだ小さいですが、これから5月31日の最接近に向けて、少しずつ気持ちを盛り上げていきましょう。

火星と地球と太陽の位置関係

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