金星が内合 2017年3月23日

内合とは

 昨年暮れから宵の明星として夕方の西空に君臨してきた金星ですが、3月23日に内合となります。内合とは、太陽と惑星と地球がこの順で一直線に並ぶことです。このとき地球から見た惑星は太陽と同じ方向に見えます。
 
 金星はこのあと夜明け前の東天に移りますが、しばらく見るのが難しくなります。

地球と太陽と金星の位置関係

内合の金星が見える?

 ところで内合の金星は、完全に太陽と同じ方向にあると思われがちですが、実際はそうではありません。赤経差は確かにゼロになるのですが、赤緯差は今回の場合9度もありますから、もしかすると観測することができるかもしれません。
 
 下の星図は日の入りから5分前と、日の出から5分後に、太陽と金星が見える位置を示したものです。太陽の位置がわかるよう、あえて太陽が見える時間としています。星図を見ると金星の高度が5度程度ありますから、双眼鏡を使えばどうにか金星を確認できるかもしれません。太陽が昇っていないことを確認し、低空を探してみてください。誤って太陽を視野に入れないよう、くれぐれも細心の注意を払ってくださいね。

日の入り5分前、金星の位置

日の出から5分後、金星の位置

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