水星が西方最大離角 2022年10月9日

 10月9日は水星が太陽から最も西側へ離れる西方最大離角となり、観測好機を迎えます。
 
 今年の水星は西方最大離角が3回起こります。今回はその中で最も条件が良いものです。また、東方最大離角を含めて7回起こる最大離角の中でも、今回は2番目に条件が良く、夜明け前に見える水星としてはこの上ない条件です。
 
 下の星図は朝の4時40分に東京から見た東天のようすです。薄明開始から23分が経過した時間帯です。低い位置に水星があり、高度は4.5度です。
 
 明るさは-0.5等と明るいですが、低空な上に薄明があります。思ったよりも見づらいですが、今回は条件が良いので、条件さえ整えば肉眼でも十分見つけられるでしょう。視力に自信がない方は双眼鏡があれば確実です。普段は見にくい水星を、この機会にぜひ見つけてください。

日の出時刻に見える水星の位置(5日間隔)

 日の出時刻における水星の位置変化をご覧ください。今回は地平線に対して垂直方向へ水星が離れることがわかります。このため最大離角の日と高度が最も高くなる日が一致しており、好条件につながっています。

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