火星が留、逆行へ 2022年10月30日

 10月30日は火星が留となり、順行から逆行に移ります。
 
 留とは地球から見た惑星が、いったん動きを止めることです。留の後の惑星は動く方向が変わります。火星の場合ですと、動きの速い地球が火星を追い越す時に見られる現象です。下の太陽系の図を見ると、地球が火星を追い越そうとしているところです。

地球と火星の位置

 火星の経路を調べましょう。今日を境にいったん動きを止め、その後は後戻りするような動きを見せることがわかります。後戻りする動きのことを逆行といい、地球が火星を追い越す時に見られる一時的な現象です。留はこれから火星が地球に近づきますよという、一つのサインといえます。

火星経路の詳細図

 21時ごろ、東の方角を見ましょう。比較的低い位置に明るく光る赤い星があります。これが火星です。日ごとに明るさが増しており、今日の明るさは-1.2等です。近くにあるオレンジ色をした1等星のアルデバランや、0等星のカペラよりも明るくて、周囲の星と比べてひときわ明るく輝きます。

火星が見える位置

 この後火星は12月1日に地球最接近となり、12月8日に衝を迎えます。これから楽しみですね。

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