木星が東矩 2022年12月22日

 先月の土星に続いて、今月は12月22日に木星が東矩となります。東矩とは、惑星が太陽の東側へ90度離れた位置へやってくることです。
 
 太陽系の図を見ると、太陽、地球、木星を順に結んだ直線のなす角が、90度になっています。特に木星や土星の場合、東矩は観測好機が終了する一つのサインとなります。地球から距離が遠ざかるのに加え、日没後の高度が低くなって、大気の影響を受けやすくなるからです。
 
 天体望遠鏡を使った惑星観測では、大気のゆらぎは大敵です。像がユラユラ揺れて、惑星の細かい模様が見えなくなるからです。12月ともなると北風が吹いて大気が安定しませんから、観測に不利な日が多くなります。日増しに高度も低くなってきますので、観測に不利な条件が重なります。

太陽と地球と木星の位置関係

木星が見える位置

 21時ごろ南西の方角を見上げると、金色に輝く木星が見つかります。星座でいえばうお座になりますが、周囲に明るい星もなく、木星だけが輝いて見えます。この後の木星は、4月12日の合を目指して、ますます太陽へ近づいていきます。

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