細い月が水星と金星に近づく 2022年12月24日と25日

 12月24日から25日にかけて、細い月が金星、水星の順に近づきます。
 
 水星と金星は今月29日に1.4度まで接近し、現在はそれに向けて間隔を詰めているところです。両惑星の間隔は24日が4.5度、25日が3.9度(それぞれ17時)と、近い位置にあります。そこへ非常に細い月が近づきます。

12月24日

 東京で17時ごろ、南西の地平線付近をご覧ください。この日、東京の日の入りは16時33分ですから、日没から30分ほどしか経っていません。地平線ギリギリ、高度1.0度のところに、沈みかけの月があります。超低空である上に月齢0.9という糸のように細い月ですから、肉眼ではまず無理です。双眼鏡を使ってもだいぶ怪しいところです。
 
 月の上に金星があります。実際に見えるのは、この金星でしょう。高度は6度ありますので、条件さえ整えばなんとかなりそうです。水星はその左上です。明るさは-0.3等ですから明るいように思いますが、この時間帯は双眼鏡が必須となります。
 
 月と金星の間隔は5.2度、金星と水星は4.5度です。また、月と水星は8.7度と大きく離れています。

月の形

12月25日

 実際に見ることができるのは25日でしょう。時間は昨日と同じ17時です。この日も見つけやすいのは金星です。多少薄いモヤがあっても、双眼鏡を使えば確実です。左上にあるのは水星ですが、間隔は昨日よりも縮まって3.9度です。
 
 月は水星から大きく左側へ移動しています。月齢は一つ上がって1.9です。それでも細くて弱々しい光しか放ちませんから、やはり肉眼では見づらいかもしれません。水星との間隔は8.2度です。

月の形

 今回よりも良い条件となる次回の会合は、2024年8月6日の夕方となります。

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