トカラ列島とは

トカラ列島の位置

 九州鹿児島県の南海上には屋久島、種子島、口永良部島があり、さらにそのはるか南海上には奄美大島があります。トカラ列島がある十島村(としまむら)はこの中間に位置します。十島村を構成する島々は南北160Kmにわたっており、トカラ列島と呼ばれています。
 
※トカラはトカラを漢字で表示と書きますが、表示できないケースがありますので、つるちゃんのプラネタリウムでは「トカラ」と書くことにしています。
 
 十島村は主に7つの有人島と5つの無人島、合わせて12の島からなります。このうち有人島は北から順に、口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島、宝島で、無人島は臥蛇島、小臥蛇島、小島、上ノ根島、横当島です。これらの島へのアクセスは、鹿児島から出ていて週2回運行される「フェリーとしま」でしか行くことができない離島です。

トカラ列島の地図。鹿児島県の種子島や屋久島よりもさらに南海上にある

口之島

 面積 : 13.33km2、周囲 : 20.38km
 
 トカラ列島の最北端に位置する島で、鹿児島からのフェリーが最初に到着します。島の中央には標高628mの前岳があります。また、標高501mの横岳は山頂まで舗装道路が延びており、周囲の眺望が素晴らしいそうです。日食ツアーでの当日の観測場所は、口之島小中学校校庭(標高80m)となる予定です。

中之島

 面積 : 34.47km2、周囲 : 31.80km
 
 中之島御岳があり、標高は979mもあります。面積、人口ともにトカラ列島で最大で、60cmカセグレン式天体望遠鏡を備えた天文台もあります。観測場所として、中之島小中学校校庭(標高16m)と、日之出集落運動場(標高205m)が割り当てられる予定です。

平島

 面積 : 2.08km2、周囲 : 7.23km
 
 トカラ列島の中央部に位置します。昔ながらの風俗が守り続けられていて、祭りは全て旧暦で行われるそうです。日食当日は健康広場(標高145m)が観測地となる予定です。

諏訪之瀬島

 面積 : 27.66km2、周囲 : 27.15km
 
 十島村では中之島に次いで2番目に大きな島です。この島には標高が799mもある御岳山という活火山があって、火口の周囲3Kmは立ち入り禁止区域となっています。飛行場もありますが、緊急用ヘリが使用するにとどまっています。月縁補正を加えた予報では皆既継続時間が悪石島よりも1秒長く、最大の皆既継続時間となります。日食当日は飛行場(標高110m)が観測予定地となり、テント宿泊も相当数出る見込みです。

悪石島

 面積 : 7.49km2、周囲 : 12.64km
 
 周囲が断崖絶壁に囲まれている島です。島内はうっそうとした亜熱帯性植物に覆われています。仮面神ボゼをはじめとして数多く神様が祭られているそうです。今回の皆既日食では中心線に最も近く、月縁補正を加えない予報では6分25秒の皆既継続時間があり、諏訪之瀬島よりも2秒長くて最大です。しかし、地形的には雲が湧き出やすいのがやや難点です。日食の当日は、悪石島小中学校校庭(標高179m)と湯泊温泉公園広場(標高10m)が観測場所として割り当てられる予定です。宿泊は体育館やテントとなるようです。

小宝島

 面積 : 1.00km2、周囲 : 4.74km
 
 周囲が4.7Kmしかない小さな島で、サンゴ礁が隆起してできた島です。外から見ると、お腹が大きい妊婦さんが横たわったような形に見えてユニークです。比較的平坦で最も高い場所でも103mしかありません。トカラハブが生息します。地形的には高い山がない分、雲が湧き出にくいようです。観測場所として宝島小中学校小宝島分校の校庭(標高12m)が割り当てられる予定です。

宝島

 面積 : 7.14km2、周囲 : 13.77km
 
 トカラ列島の有人島では最南端に位置します。小宝島と同じくサンゴ礁が隆起してできた島です。小宝島と同じくトカラハブが生息しますから、草むらや石垣にはあまり近づかない方が良いでしょう。観測場所は宝島小中学校校庭(標高50m)と大籠海水浴場(標高5m)となる予定です。