金星から見た星座

金星から見た星座と地球の経路金星は地球のすぐ内側の軌道をまわる惑星で、金星の大気は厚い炭酸ガスの雲で覆われています。ここではこのような金星の厚い雲がなかったとして、金星からみた星空を描いてみました。

絵からはわかりませんが、金星から見た天の北極は地球の北極星からさほど離れていない、りゅう座の中にあります。ですからそれほど極端に星座の見え方が変わるというわけではありません。それでも本来は天の赤道(赤色の横線)付近にあるオリオン座は30度ほど南へ移動していますし、その他の冬の星座も南の方へ移動しています。

惑星に注目しますと、いずれも天の赤道付近にいます。これは金星の自転軸が公転面に対して垂直に近いことを意味します。このため金星では四季というものがほとんどありません。太陽の南中高度はいつも同じだからです。

金星から見た地球の経路がおうし座付近で宙返りしています。この時、内側を回る金星が外側を回る地球を追い越して行きます。金星から見た地球は外惑星となりますから、宙返りの真ん中付近では地球は衝を迎えており、約1年7ヶ月ぶりの地球観測の好機を迎えていることでしょう。


このページの絵は「天文ソフト つるちゃんのプラネタリウム」のフリー版で描いたものです。