7月1日0時、8月1日22時、9月1日20時
みなみのかんむり座の見え方 |
みなみのかんむり座付近の星図 |
地平線付近までよく晴れわたった夜、いて座が描くケイローンの足元付近に目をやると、小さな星がグルリと半円形を描いているのが目にとまります。これがみなみのかんむり座です。北半球にはかんむり座という星座がありますが、どちらも形が整った星座で、冠の形を連想するのは簡単です。都会の明るい夜空では、みなみのかんむり座の存在を確認するのは難しいですが、暗い田舎の空からだと、特徴ある星の配列を意外に簡単に見つけることができます。そして、なるほどと、そのネーミングに納得させられることでしょう。
みなみのかんむり座は全天88星座のうち80番目の面積しかないという小さな星座です。しかし先にも書きましたように、暗い夜空のもとでは意外と良く見える星座です。地平線付近まで良く晴れた夜に一度ご覧になっていただきたいと思います。
昔からこの二つの冠は目についたようで、古代ギリシャの天文詩に「二つの冠」とうたわれているそうです。他にはケンタウルスの冠とよばれたり、射手の冠とよばれることがあります。また、α星はアルフェッカ・メリディアナ(南のかけ皿)と呼ばれており、古代アラビアではかんむり座と同様、欠けたお皿だと考えられたようです。