火星から地球を眺める

 お話したように、大接近の頃には、火星から見た地球は太陽の近くに見えるため、太陽の光に邪魔されて地球を見ることはできません。そこで、大接近の1ヶ月前となる2003年7月27日に火星から地球を眺めてみることにしましょう。

 下の絵は火星上で、日本の明石と同じ緯度と経度の地点から見た場合の星座の様子を「天文ソフト つるちゃんのプラネタリウム」を使って再現したものです。実際には西空低くに太陽が見えていますから、空は明るくてまだ星座を見ることはできません。しかし、もう間もなくすると太陽は西空へと沈み、空は暗くなります。

 空が暗くなると、南西の空低くには地球が輝いて見えることでしょう。そして、天体望遠鏡でもあれば、三日月のように細くなった地球を観測することができるはずです。

 いつの日か、人類がこのような光景を目の当たりにする時がやってくるのでしょうか?

天文ソフトつるちゃんのプラネタリウム フリー版では、星数は少ないものの、同様な星空を再現することができます。

   ・インストール後、メニューバーから[モード]−[他の惑星]を選び、他の惑星モードにしてください。
 

火星から眺めた地球

三日月のように細くなった地球


 また、下の絵は地球の形や大きさを2週間の間隔で表示したものです。別のページで示した火星の場合とは縮尺が異なる点に注意してください。実際には、地球は火星の倍ほどの大きさに見えます。地球の直径は、火星の直径の倍近くあるのですから、当然といえば当然のことです。

 火星から見た地球は内惑星となるため、大きく満ち欠けをしているのがわかります。

火星から見た地球の満ち欠け